auひかりは通信速度の評価が高いインターネット回線です。
しかし、auひかりを契約すれば必ず通信速度が速くなるわけではありません。
auひかりの最高速度は、住んでいる場所や建物で変わる可能性があるからです。
ここでは、auひかりの通信速度について詳しく解説していきます。今からauひかりを契約しようと思っている人は参考にしてくださいね。
目次
1.「auひかり」には速度プランが4種類ある
auひかりには以下の4つの種類の速度プランがあります。
- 100メガ
- 1ギガ
- 5ギガ
- 10ギガ
auひかりの速度といえば、一般的には「1ギガ」を指しますが、マンションやアパートなどの集合住宅によっては「最高速度100メガ」にしか契約できない場合があります。
100メガという速度は1ギガの10分の1ですので、速度が全然違います。
したがって、「auひかり=速い回線」ということではないので注意してください。
最高速度が100メガでは、auひかりと言えども十分な速度が出ないので、インターネットを快適に使うことができないので、他のサービスを検討したほうがいいです。
2.「auひかりの100メガ」で契約してしまうパターン
戸建てに住んでいる場合では、一般的には100メガで契約することはありません。
戸建て向けプランの「auひかりホーム」は、最大速度が1ギガ(1Gbps)以上のサービスだからです。
心配すべきは集合住宅です。
集合住宅に住んでいる人がauひかりを申込む場合、その建物が100メガまでしか対応していない可能性があります。しかも、意外にそういった建物は多いので注意です。
その原因は建物の構造や配線方式によるもので、申込む人の意図とは無関係なので受け入れざるを得ません。「少しお金を多めに支払えば大丈夫」という問題ではありません。
ちなみに、集合住宅ではauひかりのプランは細分化されており、7種類ものプランが存在しています(下記参照)。
「auひかりマンション プラン別の最大速度」
プラン | 最大速度 |
マンション タイプG | G契約:下り664メガ/上り166メガ
V契約:下り100メガ/上り100メガ |
マンション タイプV | 下り:最大100メガ
上り:最大35メガ※ |
マンション 都市機構 | 下り:最大100メガ
上り:最大35メガ※ |
マンション タイプE | 下り:最大100メガ
上り:最大100メガ |
マンション タイプF | 下り:最大100メガ
上り:最大100メガ |
マンション ギガ | 下り:最大1ギガ
上り:最大1ギガ |
マンション ミニギガ | 下り:最大1ギガ
上り:最大1ギガ |
※一部のマンションでは下り最大70メガ、上り最大30メガになる。
マンションギガやミニギガ等のプランであれば問題なく1ギガに対応できますが、タイプVとEやFだったり、都市機構のプランになる場合は100メガでの契約になってしまいます。
プランごとに通信速度が異なる理由は、主に配線方式の違いです。
auひかりが導入済みの集合住宅では、1本の光回線を各戸に分配されています。
画像は「https://www.au.com/internet/mansion/mansion-giga/」より引用
光回線を分配する方式には以下の3種類があり、どの方式を採用しているかで通信速度が変わります。
- VDSL方式
- LAN方式
- 光ファイバー方式
VDSL方式では電話で利用されるアナログ線で、LAN方式ではLANケーブルで光回線を分配する方式なので、通信速度が100メガに制限されてしまいます。
光ファイバー方式で光回線が分配されていれば1ギガの速度に対応できます。
しかし、集合住宅の共用スペースに置かれている通信機器のスペックが低いと、光ファイバー方式で回線が分配されていても速度が100メガになります。
3.「auひかりの1ギガ」を契約しているのに遅い理由
契約しているプランがauひかりの1ギガでも、通信速度が遅くなる場合があります。
auひかりの1ギガを契約しているのに通信速度が遅くなる原因は、サービスではなく宅内の環境にあります。
3-1.同時にインターネットへ接続しているデバイスの台数が多い
auひかり1ギガの通信速度が遅いと感じたときは、利用しているデバイスの台数が多くないか確認してみましょう。
インターネットの通信速度は同時に接続するデバイスの台数が多くなるほど遅くなります。また、Wi-Fiを利用している場合、無線LANルーターのスペックが高くないと同時に接続するデバイスが多いときに通信速度が遅くなります。
通信速度が遅いと感じたときは、同時にインターネットに接続するデバイスの台数を減らすか、より性能が高い無線LANルーターを導入してください。
3-2.無線LANルーターの性能不足
Wi-Fi接続をしている場合、設置している無線LANルーターのスペックを確認する必要があります。
Wi-Fiを利用しているときの通信速度は、無線LANルーターの性能で変わるからです。
auひかりの1ギガ回線が持つクオリティを活かすには、IEEE802.11acに対応した無線LANルーターが不可欠です。IEEE802.11acに対応していない無線LANルーターを利用していると、auひかりの1ギガプランを契約しても思うような通信速度が出ません。
auひかりの1ギガプランを契約するときは、IEEE802.11acに対応した無線LANルーターを使うようにしましょう。
3-3.古いパソコンや古いスマホを利用している
パソコンやスマホのスペックも、通信速度を左右する要因の1つです。
古いモデルのパソコンやスマホを使っていると、auひかりの1ギガプランを契約しても通信速度が遅くなります。
古いモデルのデバイスはスペックが低く、auひかりの1ギガに対応し切れないからです。
なので、auひかりの1ギガプランを契約して通信速度が遅いと感じる場合は、パソコンやスマホの買い換えも視野に入れてください。
新しいパソコンやスマホを購入するときは、以下の2つを基準にしてください。
- IEEE802.11acに対応しているか
- LANポートの規格が1000BASE-Tなのか
auひかりの1ギガプランを契約してWi-Fiを使う場合、デバイスもIEEE802.11acに対応していなければ回線の良さを引き出せません。
有線接続を利用するのなら、LANポートの規格をチェックしましょう。
LANポートの規格が1000BASE-Tであれば、auひかりの1ギガに十分対応できます。
4.「5ギガ」と「10ギガ」は提供可能エリアが限定されている
auひかりは2018年3月1日から5ギガに対応した「auひかりホームV5ギガ」と、10ギガに対応した「auひかりホームX10ギガ」の提供を開始しています。
しかし、auひかりの5ギガと10ギガは戸建てでしか利用できないうえに、提供エリアの下記の4つに限られています。
auひかり 5ギガと10ギガの提供エリア |
東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の戸建て(ホーム) |
上記のエリアに住んでいても、auひかりの5ギガや10ギガを契約できない場合がありますので注意しましょう。
ちなみに料金に関しては以下のとおりです。
1年目 | 2年目 | 3年目 | |
10ギガ | 5,880円 | 5,780円 | 5,680円 |
5ギガ | 5,100円 | 5,000円 | 4,900円 |
1ギガ | 5,100円 | 5,000円 | 4,900円 |
ずっとギガ得プラン(3年契約)に超高速スタートプログラムを考慮した料金です。
5ギガは通常の1ギガと同じで、10ギガは700円アップします。
この5ギガや10ギガといったプランに契約するには「ホーム(戸建て)であること」と「提供エリア内にいること」が条件となっており、クリアするのが厳しいので、基本的には「auひかりは最高が1ギガ」と考えてください。
5.まとめ
auひかりの最高速度には100メガと1ギガ、5ギガ、10ギガの4種類がありますが、1ギガになるのが一般的です。
しかし、集合住宅に住んでいる場合、配線方式によって最高速度が100メガになる可能性があります。
最高速度が100メガしか選択できない場合は、工事無しで利用できるauスマートポートがおすすめです。もし、西日本にお住まいであれば電力会社系のインターネット回線でも良いでしょう。
auひかりの1ギガプランを契約したのに通信速度が遅いと感じた場合は、同時に接続しているデバイスの台数や無線LANルーターの性能、デバイスのスペックを確認してください。
auひかりの1ギガプランでWi-Fiを利用するのなら、IEEE802.11acに対応した無線LANルーターが必須です。
デバイスもIEEE802.11acに対応している必要があるので、古いパソコンやスマホを利用しているのなら買い換えが必要な可能性があります。
この記事を箇条書きにまとめると以下のとおり。
- auひかりは1ギガよりも遅い100メガが存在する
- 建物によっては100メガでの契約しかできない場合がある
- 100メガよりもauスマートポートのほうが断然おすすめ
- 5ギガや10ギガに申込めるのは「選ばれた人だけ」
- auひかりの1ギガでもネットが遅いのには理由がある
5ギガと10ギガは関東の一部エリアでしか提供されていないうえに、戸建てに住んでいる人しか利用できないので、auひかりの最高速度が基本的に1ギガと思ってください。